仕事を退職したり、怪我や病気で働けなくなったりと、今まで支払えていた家賃が急に払えなくなることもありますよね。
このページでは、家賃が払えない場合の対処法について紹介してきます。
ただ、最初に断っておきますが、どんな方法を利用しようと半年、1年などと長期に渡って家賃の支払いを待ってくれるところは基本的にありません。
でも、多少は情状酌量の余地がある相談方法もありますので、そういったものも含めて紹介してきます。
ですが、どんな事情があろうと家賃が払えず滞納を続けると、家を追い出されてしまうことに。
自分の家に住めなくなってからでは遅いので、家賃が払えなくなった時のために対処方法を知りましょう。
本文では、家賃を待ってもらえるケースや待ってもらう方法を解説しているので、確認してみてくださいね。
貸主が個人の大家さんの場合は家賃を待ってもらえる?
大手賃貸会社ではなく、大家さんが所有しているアパートの1部屋だけを貸しているなんてケースがあります。
最近は少ないのですが、仲介業者を介することなく利用者(部屋を借りる人)に貸し出しているパターンです。
例えば、お笑い芸人のカラテカの矢部さんなんかは、大家さんと非常に仲がよかったなんて言われていますよね。
『大家さんと僕』というエッセイ漫画でも有名になりましたが、そういったケースでは、直接大家さんに毎月家賃を現金払いや口座振込していることもあるのではないでしょうか。
こういった個と個の契約の場合なら、家賃を待ってもらえる可能性もあります。
例えば、何年も支払っている実績があれば利用者に対して大家さんも情が沸くでしょうし、3ヶ月、4ヶ月、あるいは半年ぐらい待ってくれるかもしれません。
それ以外にも、貸し出しているアパートやマンションが非常に古い場合には、ちょっと融通が利くことがあります。
- 利用者が出ていったとしても、すぐに入居者が入ってくる見込みがない
- ボロすぎて空室だらけになっている
こういった状況では新たな家賃収入がなかなか見込めませんので、それならば多少家賃を滞納していてもその人に期待しようと考えることもあります。
とはいえ1日でも早く支払って欲しいという考えはあるでしょうから、「何月何日に収入があって、いくらずつ返していける」という具体的な説明をしないと催促が続く可能性大です。
よくある例が、会社を退職してしまった時。
大して貯金もないと次の就職先が決まるまで家賃が払えなくなってしまうということがあります。
その際、「次の就職先が決まるまで待ってください」と言っても、おそらく待ってくれない大家さんが大半でしょう。
確定事項でないと了承してくれません。
もし次の仕事まで収入が見込めないのなら、友人や知人家族等様々な伝手を辿って家賃を用意すべきです。
もしそれでも難しいようなら、もっと家賃の安い所への引越しを考えなければいけません。
貸主が賃貸会社の場合、家賃を待ってもらえない?
部屋を借りるときは大体が不動産仲介会社を経由しているはずです。
有名なところではアパマンショップ、レオパレス、エイブル、ミニミニなど。
こういったところと賃貸契約を結ぶ場合、家賃保証会社との契約も行われるはずです。
これは不動産仲介をしているところが貸主に変わって家賃を徴収する会社です。
大家さんは利用者とトラブルになりたくないので、仲介業者を利用しているケースが大半です。
こういったところが1枚かんでいると、かなり家賃交渉は難しくなります。
ざっくり言うと家賃を滞納すると下記のような流れがまっています。
1ヶ月目:「賃料に関するお願い」という通知書が届く(家賃を払ってくれというハガキ)
↓
2ヶ月目:催促の電話やメールが届く
↓
3ヶ月目:家賃保証会社の社員が直接部屋まで訪ねてくる
上記はよくある流れを紹介していますが、家賃滞納2ヶ月前に催促電話やメールが届くこともありますし、2ヶ月目に突入する前に訪問を受けることもあります。
いずれにしても家賃滞納期間が延びれば延びるほど、直接誰かがあなたに会いにきたり、問い合わせたりするケースが増えていくということです。
もしこういう状況になってしまう場合は、家賃保証会社に直接連絡しましょう。
まずは、あなたがなぜ家賃を支払えなくなっているのか状況を説明します。
ただ説明したからといって、「じゃあ、しょうがないですね」とはなかなかなりにくいです。
しかし1ヶ月や2ヶ月程度であれば、状況によって待ってくれることがあります。
そのためには具体的な資料に基づき、家賃が支払えることを証明すること。
もし仕事に就いているのであれば、在職証明書や雇用証明書、就業証明書等が会社からもらえるはずです。(もし貰っていなければ人事課から発行してもらえます)
それは、その会社に就業しているという証明になるもの。
そして証明書の中に月ごとの給与や給料支払日などが記載されているはずです。
これを家賃保証会社に提出して具体的に収入が入ってくる日を伝えましょう。
そしてそのお金が家賃の振替口座に入ってきますよ、と証明できればそれ以上の催促はとりあえず終結する可能性があります。
「何月何日に収入があるから引き落としが出来る」という状況が明らかになれば、家賃保証会社も待つ価値があると判断できますからね。
つまり曖昧な説明、「近いうちに払います」などのセリフでなければ、考慮してくれる余地があるということです。
ただし、この方法が利用できるのはせいぜい話し合いを始めた次月ぐらいまででしょう。(10月に相談して、「11月の末までに収入があるから払います」など)
数ヶ月先になる場合は、いかなる理由であってもおそらく認めてもらえないでしょう。
レオパレスの家賃を滞納した場合の流れと対策方法を紹介しているページもあります。
⇒レオパレスの家賃滞納をするとどうなる?払えなくなる前にできること
滞納してしまった時、家賃を待ってもらうための方法
家賃滞納を待ってもらう方法や、自分で家賃を工面する方法はあるのでしょうか。
家賃を滞納してしまった時に心得ておくべきことを解説します。
- 支払う意思を見せる
- 一時的にお金を借りて対処
支払う意思を見せる
家賃保証会社の場合は、事務的に処理を行うこともあるのであまり融通は利きません。
ただ、状況次第、あるいは話し合い次第で分割での支払いを認めてくれるケースもあります。
例えば、下記のように相談。
「体調不良で休んでいて、収入が減ってしまっていたのですが、来月からは今まで通りの給料が入ります。
今月だけ家賃の半分にあたる5万円をお支払いし、来月に15万円、そして翌々月から通常通り10万円支払うということでご理解いただけませんでしょうか。」
このように具体的な返済額を提示し、それを実行するのであれば検討してくれる可能性があります。
全く家賃を払わないと信憑性がありませんが、分割でも口座に振り込めば、「この人は払う意思はあるのだろう」と貸主に解釈してもらえます。
ただし、その場合は延滞分も含めて、いつまでに通常通り支払えるか示すことが必要です。
例えば家賃を2ヶ月分滞納していて、「とりあえず3万円だけ払います」と言うだけでは残りはいつ払ってもらえるのか、と貸主を不安にさせてしまいます。
分割する際は支払える日にちを明らかにしておきましょう。
一時的にお金を借りて対処
家賃をの1ヶ月だけ滞納してしまってぐらいではブラックリストに載りません。
しかし、3ヶ月ほど滞納して内容証明郵便が届くぐらいの期間になると、延滞記録が家賃保証会社にも残ってしまいます。
そこまで行く前に何とかお金を工面して、対応するのが望ましいです。
催促の請求が来る前でしたら、あなたの身辺情報(借金状況や金銭トラブルなど)の調査は入りませんから、どうやってお金を工面しても相手にバレません。
金融機関から借りたり、消費者金融からお金を借りて工面しても貸主にはわからないことです。
まずは一次しのぎでも良いのでお金を用意しておきましょう。
結論 家賃を待ってもらえるかは相手にもよる
仲介業者を介して部屋を借りている場合、家賃を待ってもらえるのはせいぜい3ヶ月ぐらいです。
それ以上延びてしまうと、明け渡し請求や強制退去が待っています。
そもそも3ヶ月も待たせてしまうと、「これから払う」という言葉に説得力が出てきません。