バイトをしながらバンド活動をしている人にとって、楽器は生活から切って切り離せないもの。
しかし、新しいギターを購入しようと思っても、なかなか一括では購入できませんよね。
大抵の人がローンを組み、分割で支払うことを考えるはずです。
突然の病気や怪我など、何らかの理由でバイトをやめなくてはいけない状態になると、そのローンが払えなくなってしまいます。
収入が途絶えれば当然生活も苦しくなり、ローンを支払う余裕はありません。
そのうち金利が高すぎて滞納、督促が行われてしまう事態に発展します。
では、楽器のローンが払えなくなってしまった場合、どのような対策が考えられるのでしょうか。
楽器のローンであっても、長期間滞納すれば信用情報に傷がつくことになります。
放置していれば、いずれは一括で残額を返済するよう請求がやってきます。
悪質な顧客だと見なされた場合、訴訟や差し押さえにも発展しかねません。
できるだけ安価にギターを購入したいのであれば、その楽器の情報をくまなく探すことが重要です。
またすでに生活が苦しい場合、債務整理なども検討してください。
詳細は本文を確認してください。
楽器のローンが払えなくなった時の解決策。とにかく早めにローン会社へ連絡すること
バイトができず、収入が途絶え、貯金を切り崩して生活しなければいけなくなった…。
そうなるとライブに出演することもできず、苦しい生活を強いられる方も少なくないでしょう。
生活を立て直すことも大変ですが、放置すると厄介なのが楽器のローンです。
ここではまず、楽器のローンが支払えない場合の対応策を確認していきます。
- すぐにローン会社へ連絡。返済期日よりも前が望ましい
- 具体的に支払えそうな期日を伝える
- 払えそうになければローン解約、支払い方法の変更などを提案してもらう
- 在宅でできる仕事をする
- 不用品や資産を売却する
- 債務整理を検討する
すぐにローン会社へ連絡。返済期日よりも前が望ましい
楽器のローンが払えない、と分かった段階で、契約したローン会社に至急連絡を行いましょう。
楽器ローンを組む場合、大半は大手信販会社の「ショッピングローン」を利用します。
例えば「イケベ楽器」のローンであれば、ジャックス、もしくはオリコのショッピングクレジットです。
その場合、キャンペーンなどで24回~36回までの分割払い手数料が無料になることがあっても、それ以降は高い金利がかかるので注意が必要です。
契約時にはどの信販会社のローンを利用したのか、もしくはその店舗の自社ローンなのか、しっかり確認してください。
返済に遅れる場合、できれば返済期日より前に連絡することが望ましく、遅れれば遅れるほど心象を悪くしてしまいます。
しっかり対応しなければ交渉の余地がなくなり、一気に督促される可能性もあるので注意しましょう。
参考:イケベ楽器
具体的に支払えそうな期日を伝える
連絡したら、支払えない理由と合わせて、具体的にいつ、どのくらいの額を支払えるかを担当者に伝えましょう。
楽器のローンとはいえ、借金の一種であることには違いありません。
返済できなければ当然請求されますし、「いつ返せそうですか?」と連絡が来ます。
支払いができないというのはなかなか言いにくいものですが、担当者としても具体的な理由を知っておくことで、それに合わせた対応を取りやすくなります。
「話しにくいし怒られたくない」と後回しにするのではなく、先手を打つことが大切です。
払えそうになければ支払い方法の変更などを提案してもらう
近日中に支払えそうにない場合は、支払い方法や分割回数の変更を提案したり、あるいは提案してもらいましょう。
分割回数を増やしたり、暫くの間だけ利息だけの支払いにしてもらったりすることもできるかもしれません。
ただし、その間元金は返済されず、返済期間がさらに延長されて支払い金が増額されることにはなります。
こうした対応は各ローン会社や状況によって異なるので、必ず確認するようにしてください。
在宅でできる仕事をする
外に出て働けない状態になってしまった場合、在宅でできる仕事を探さなければいけません。
例えばクラウドソーシングサービスを利用したキャッチコピー作成や音源作成など、バンドマンだからできる仕事も少なくありません。
クラウドワークスやランサーズに登録して、こうした仕事に積極的に挑戦してみましょう。
実績を積めばより大きなプロジェクトに参加できますし、思わぬところで音楽に関わることができるかもしれません。
不用品や資産を売却する
ローンが支払えないなら、最終的には資産を手放すことも検討しましょう。
ブランド物やゲーム、書籍、CD、衣服など、売却できそうなものはすべて売りましょう。
メルカリやヤフオクだけでなく、専業の買い取り業者を利用するのも1つの手です。
古いインディーズのCDには思わぬプレミアがついている可能性もあるので、諦めずに価格交渉してみてください。
またローンを解約するとなると、ローンで買った楽器は引き上げられます。
これは「返済を終えるまでは楽器の所有権はローン会社にある」ためです。(所有権留保)
よくある「車のローンが払えなくなったら、数カ月後に引き上げられた!」と同じことですね。
そのため、ローン支払い中の楽器を売って…ということはできません。
債務整理を検討する
将来的に考えても、どう見積もっても返済できそうにない…。
楽器のローンだけでなく、他の支払いも追いついていない…。
そういった場合は無理せず、速やかに債務整理を検討しましょう。
債務整理というと「自己破産」の印象が強いかもしれません。
ですが、将来の利息をカットする「任意整理」など、その人に応じた手続きがあります。
任意整理や個人再生なら、楽器やその他の資産もなくなりません。
いずれの手続きを取るかはプロの判断に委ねたほうが良く、申請も任せてしまうのがベターです。
ただいきなり弁護士事務所に行くのは勇気が必要なので、まずは無料相談から始めてみてください。
匿名かつ無料で相談できるので、はじめての方でも安心して任せられます。
とにかくどうすればいいか分からない…という時、こういった選択肢もあることを覚えておいてくださいね。
もしもローンが払えなかったらどうなる?最悪の場合差し押さえに発展するケースも
では、もしも楽器のローンが払えなくなってしまったらどうなるのでしょうか。
支払期限翌日 | 電話で確認連絡 |
~1ヶ月 | ハガキや電話で催促や督促 |
~2ヶ月 | 個人信用情報に延滞記録が登録される(ブラックリスト入り) 引き続き督促 |
~3ヶ月 | 内容証明郵便の送付(裁判の準備) |
裁判所からの訴状や支払督促状の送付 | |
強制執行による差し押さえ |
支払えなくなって2ヶ月(61日)以上経過すると、信用情報に延滞記録がつきます。
クレジットカード払いでも、分割払いでも同様です。
自己申告では抹消できず、5年~最長10年の間残ります。
これにより何が起きるか…それは「金融審査に通らない」という弊害です。
- 新規クレジットカードの作成不可
- 新規ローン契約不可
- 新規借入契約不可
- スマホなど端末料金の月賦払い不可
オリコやジャックスなどの信販会社は、ローンの審査時にその人の信用情報を必ず確認します。
もしそこに延滞履歴があった場合、「信用できない顧客」と見なされ、審査に落とされてしまうのです。
もちろん新しい楽器を買おうにも、ローン審査で落とされてしまうので現金一括払いになります。
このような状態にならないためには、どんなに支払いができない状況であっても、2ヶ月以内には連絡を入れ、何かしらの形でお金を払うよう心がけてください。
また支払わないまま3ヶ月以上連絡もせず放置すると、悪質な不払い客と見なされる恐れがあります。
訴訟を起こされればほぼ強制的に敗訴、強制執行で差し押さえが行われます。
そうなれば、預金口座や将来の給与、持っている財産が返済完了まで差し押さえられます。
特に給与を差し押さえられると職場にも通達されるため、会社での居心地が悪くなります。
できるだけ安く欲しい楽器を手に入れたい…そんな時に確認したいサイトとは?
「高い楽器が欲しいけど、ローンが払えそうにないから諦めるしかない…」
バイトだけでやりくりしていると、やっぱりローンを組むのは難しいと考えるバンドマンも多いですよね。
定職に就いてしまうとライブがしにくくなるので、アルバイト生活を続けながら、できれば安く楽器を購入したいところです。
では、欲しい楽器をできるだけ安く買う方法にはどんなものがあるのでしょうか?
- ジモティー
- メルカリ・ヤフオク
- 中古楽器販売店
- レンタル
TwitterなどのSNSで譲渡ツイートをしている人を探す
バンドや楽器のツイートを頻繁にしている方は、譲渡・販売ツイートを見たことがあるかもしれません。
「使わなくなった機材を○万円でお譲りします!」という文面のものですね。
大半がフォローしている同士の募集ですが、時折フォロー外OKの募集があります。
欲しい楽器の名称やブランドで検索をかければ、意外にヒットするかもしれません。
ジモティーや新聞欄で楽器譲渡の募集をしている人を探す
SNS同様、ジモティーをはじめとする譲渡人探しのサイトを活用するのも一つの手です。
ジモティーだけでなく、掲示板や新聞の譲ります欄なども細かくチェックしておきましょう。
ただお目当ての楽器がない場合もありますし、あったとしても保存状態に難があるケースがあります。
申し込む前に、楽器の状態や音が出るかどうか、どのような保存状態だったのかきちんと確認しておきましょう。
メルカリ・ヤフオクで徹底的に探してみる
もちろんメルカリ・ヤフオクなどでも楽器の出品はたくさんあります。
試しにメルカリで検索をかけてみると、ギターはもちろん、ベース、電子ドラム、キーボード、なんとカホンまでありました。
ただし、一度人の手に渡っているもので出品されているものなので、慎重に状態を確認する必要があるでしょう。
次で紹介する中古楽器販売店にない場合には、質屋で探す方法もあります。
中古楽器販売店で探す
楽器代をできるだけ節約するには、楽器を熟知した人に頼ることが有効です。
中古楽器店ならそういった人がいますし、楽器の状態の確認もできます。
これに対し、メルカリや質屋では相手が楽器に詳しいとは限らないため、楽器の状態や価格について正確でないケースが多いです。
ただし近くに販売店がない場合には、ネット販売を頼ることになるでしょう。
レンタルで借りたほうがおトクになる場合もある
中古楽器店では、楽器のレンタルを行っているところがほとんどですし、楽器だけでなく、PA機器や大型のピアノなどもレンタル対象になります。
一定期間だけ使うのであれば、こうしたレンタル楽器を利用したほうがお得です。
またギターを借りるだけなら、ライブハウス側でも用意してくれる場合があります。
不備のないように、詳細をきちんと問い合わせて利用しましょう。
まとめ:楽器のローンも放置すれば大変なことに。支払えない場合は早期の相談を
楽器のローンであっても、そのまま放置していれば督促、差し押さえに発展する恐れがあります。
いつ何時、収入が途絶えたり、出費がかさんで払えなくなってしまったりするかわかりません。
ローンが払えない状況に陥ったら、まずは落ち着いてローン会社に状況を説明してください。
その段階では決して怒られたりすることはありませんし、放置するより心証がよくなります。
長期的に考えても支払いができない場合は、すぐに弁護士や司法書士に相談をして、債務整理を検討しましょう。
監修者:福谷陽子 元弁護士 ライター >プロフィールはこちら |