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大学学費が払えない。学費免除や無利息融資など 解決法まとめ|滞納SOS

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大学の学費が払えない

「せっかく大学に入ったのに、授業料が払えないからと退学はさせたくない」

というのが親心ですよね。

でも、実際に学費を支払えなくて苦しい思いをしている方は少なくありません。

 

大学の場合、中学や高校と異なり毎月の授業料も高くなります。

以前は国公立なら安かったのですが、最近は国公立でさえ年間約55万円の授業料がかかります。

40年前に比べると15倍も値上がりしています。

 

そこで、授業料などの学費が払えないとどうなるのか?

払えないときの解決法をご紹介します。

 

サチコ
このページの要約

大学の学費を期限までに払えなければ学校から催促の連絡が入ります。

それでも払えない場合は最悪「除籍」となり卒業できなくなる可能性があります。

そうならないためにあなたがやるべきことは、「払えない」と気づいた段階ですぐに学校へ相談すること。

解決法としては、以下の3つがあります。

  • 分割で払う「分納」や支払いを先延ばしにしてもらう「延納」
  • 授業料の半額免除や全額免除もある「給付型奨学金」
  • 無利息だけど卒業後に返済する「貸与型奨学金」 など

いずれにせよ早い段階で手を打つことが大切です。

また、奨学金の場合、申込時期が限られたものが多いためタイミングも大切です。

ただし、病気や失業、災害などの緊急時に対応している奨学金もありますので、詳しくは本文を参考にしてください。

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大学から除籍処分を受けると、就職の内定が取り消される可能性も

内定取り消し

大学の授業料などを期日までに払えないと、まず学校から「督促状」が届くなど催促されます。

それでも払わなければ、最悪「除籍」されてしまいます。

除籍となると、それまでに取った「単位」が消えてしまい、当然ですが「卒業」もできなくなってしまいます。

4年になってから、こんな事態が起きたらどうでしょう?

卒業できないとなれば、決まっていた「就職」も「内定」が取り消される可能性があります。

そのようなことにならないよう、「払えない」ではなく、払える方法を一緒に見つけましょう。

 

除籍されるなら自主的に「退学届け」を出す

除籍より退学

しかし「除籍」されると単位が無効になるばかりか、学校によっては学籍そのものが抹消されてしまう可能性もあります。

その際の、「復学」「再入学」の取扱いについては、各大学によって異なります。

たとえば、法政大学や東洋大学、北海道大学は「除籍」された人でも「再入学」が可能です。

これに対し筑波大学の場合は、除籍者の再入学はできません。

そこで、学費を払えなくなったら、最悪の場合も想定して、あなたのお子さんが通う大学はどのような扱いになるかを事前に大学のホームページで調べたり、大学に直接問い合わせてみたりするのもいいでしょう。

どうしても学費を払えずに大学をやめる選択肢しか残されていないのであれば、「除籍」されるよりは自主的に「退学届け」を提出したほうが、単位が残ったり再入学が認められたりするので、お子さんのその後にとって懸命かもしれません。

 

いずれにせよ、退学にするかどうか迷った場合は、親御さんだけで判断せず、必ずお子さんも交えて話し合いを持ってあげてください。

 

即金バイト、名義貸しなど、あやしいお金に要注意

学費が足りない、飲み代が足りない、教科書代がないから…とバイトをする学生がほとんどです。

特に実家を出て一人暮らしをしながらやり繰りをしている方には馴染み深いと思います。

飲食店をはじめとしてレジ打ちや家庭教師、塾講師など、社会経験としては欠かせない機会にもなります。

しかし、お金を稼ぎたいからといって、怪しいアルバイトやサクラをするのは本末転倒です。

  • 出会い系サイトのサクラ
  • パチンコの打ち子
  • 名義貸し(携帯電話の解約代行など)
  • 融資バイト詐欺
  • 借金の取り立ての手伝い

こうした違法バイト、闇バイトは違法なだけではなく、その後の生活に大きな支障をきたすおそれがあります。

また詐欺被害に巻き込まれ、お金を騙し取られたり警察に逮捕されたりするケースも少なくありません。

さらに学校側に発覚した場合、例え学費を払っていても、最悪除籍処分に発展する可能性があります。

結局は「楽に大金を稼げる方法はない」ということを念頭に、地道にコツコツ稼いでいくしかないのです。

 

ですが、もしもお子さんがこうしたアルバイトに関わっているような素振りを見せたら、頭ごなしに叱ることだけはやめてください。

なぜそうしたバイトをしなければならなくなったのか、辞めたいのに辞められないのではないか。

どうかしっかりと話し合い、学費の捻出について今一度よく考えてください。

 

休学にかかる費用はどのくらい?集中的に稼ぎたい時には要検討

授業料などの学費が払えない場合、一時「休学」申請をして、その期間は集中的にお金を稼ぐという手段があります。

実際、殆どの休学者が、学費などの費用を工面できないことを理由に休学の申請をしています。

休学には休学費が必要となりますが、多くの国公立大学ではこれが免除されています。

 

一方で私立大学では、半期につき3~6万円、1年休学で10万円以上の休学費が必要となっているのです。

学生にとって10万円は大金。

早々用意できるものではありませんし、できるなら学費の足しにしたいという方が多いでしょう。

一時休学してでも学費を稼ぎたい、という気持ちを自分の中だけで燻らせず、積極的に学生課へ相談してください。

 

休学費の詳細については以下のページでご紹介していますので参考にしてみてください。

→大学の休学費用が払えない。休学するため学校の納付金が出せない時

 

「分割払い」や「支払いの先延ばし」制度の利用

では、学費が払えない場合、どのような方法で解決すればよいのかについてお伝えします。

まず初めにご紹介するのが「分納」「延納」という方法です。

  • 「分納」・・・2~6回の分割払い
  • 「延納」・・・支払いを一時的に延ばす

利用できる条件や分納回数、延納できる期間などは各大学によって異なります。

「学生生活課」などの窓口に問い合わせてみましょう。

 

短期なら無利息で貸してくれる大学も

大学によっては

大学にもよりますが、なかには短期間ならば無利息で学費を貸してくれるところもあります。

例えば、同志社大学の場合は以下のような貸付制度を設けています。

同志社大学の一般貸付

一般貸付
借りられる金額 3万円以内
金利 無利息
返済期間 3カ月以内

 

同志社大学の特別貸付

特別貸付
借りられる金額 10万円以内
金利 無利息
返済期間 10カ月以内

緊急かつ一時的に生活費に困った場合であることが条件になります。

理由が病気であれば診断書が必要になります。

貸付ではありますが「無利息」なので、条件を満たすのであればこのような方法を利用するのもよいとでしょう。

 

各大学の学費免除制度なら全額免除の可能性も

給付型の奨学金を受ける方法により、学費の一部または全部を実質的に免除してもらう方法もあります。

「奨学金」と名の付くものは数多くありますが、その中でもやはりおススメなのは、お子さんが通っている大学独自の奨学金です。

利用できる条件や免除される額などは大学によって異なりますが、ここでは2つの大学の例を挙げておきます。

 

【東洋大学第3種奨学金(家計急変者奨学金)】

  • 対象:入学後に親(家計支持者)の死亡により家計が急に悪化し、これまで通りの大学生活を送るのが難しいものの、勉学に意欲があり人物ともに優良な学生。
  • 免除内容:授業料の半額免除

 

【京都大学授業料免除】

  • 対象:経済的理由で授業料を払うのが難しく、学業優秀な学生。
  • 免除内容:授業料の半額または全額免除

 

返済しなくてOKの民間企業の奨学金もある

返済不要の奨学金

返済不要の給付型奨学金を設けているのは大学だけではありません。

「次世代で活躍する人財排出のため」というような目的で、民間企業でも独自の奨学金制度を設けているところがあります。

例えば「JT国内大学奨学金」であれば、入学から卒業までの4年間、もしくは医学部であれば6年間、入学金や授業料など、大学で必要となる学費分を給付してくれます。

 

※出典:JT国内大学奨学金 | 一般財団法人ジェイティ奨学財団:https://www.jt-scholarship.or.jp/outline/index.html

募集人数は狭き門で、成績や大学長の推薦が必要など厳しい条件はありますが、それさえクリアしているのであれば利用しない手はありません。

 

金利の安い「教育ローン」を利用する

金利の安い教育ローンを借りて学費を払う方法もあります。

入学金や授業料、教科書代、大学に通うために一人暮らしを始めたお子さんが、アパートの家賃や借りるときの敷金などを払うために借金をする方法です。

教育ローンには国が運営している「国の教育ローン」と銀行などの金融機関がやっている「教育ローン」があります。

 

国の教育ローン

特徴:金利が安く返済期間が長いが利用条件が厳しい

  • 借りられる金額:350万円以内
  • 金利:年2.05%(固定金利・保証料別)
  • 返済期間:15年以内(母子・父子・交通遺児家庭、世帯年収200万年の場合は18年以内)

※平成28年4月13日現在

日本政策金融公庫 教育一般貸付(国の教育ローン)

https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/ippan.html

 

金融機関の教育ローン(三菱UFJ銀行の場合)

特徴:金利は少し高く返済期間も短いが国のローンに比べ条件が緩い

  • 借りられる金額:30万円以上500万円以内
  • 金利:年3.975%(変動金利)
  • 返済期間:6カ月以上10年以内

※平成28年4月13日現在

三菱UFJ銀行の教育ローン

https://www.bk.mufg.jp/kariru/kyouiku/lp/index.html

 

利用条件には、「世帯年収」「勤続年数」などの項目がありますが、それぞれの金融機関によって取扱いが異なるので、詳しくは各機関のホームページをご覧ください。

大学によっては銀行との提携ローン制度を用意しているところもあります。

この場合、銀行の教育ローンよりも金利が安くなっています。

 

「賃与型」の奨学金は将来お子さんが背負う借金

貸与型の奨学金

「奨学金」は経済的に苦しい家庭にとって、とてもありがたい存在です。

しかし、注意が必要なのは「貸与型」の奨学金です。

「給付型」の場合は返済の義務はないので返さなくてすみます。

 

ところが、「貸与型」の場合、契約者がお子さん本人となり、卒業後に返済しなければなりません。

代表的な貸与型奨学金は、「日本学生支援機構」の奨学金で、1年間に利用する学生の数は全国で100万人以上になります。

日本学生支援機構の奨学金が多くの学生に利用されているのは、所得制限が他の奨学金に比べて緩いという点にあるようです。

 

一般的な奨学金は世帯年収が400万円以下というように、それほど収入が多いとはいえない家庭しか利用できない所得制限があります。

ここの場合、第1種奨学金であれば801万円以下、第2種奨学金なら1,171万円以下となっています。

 

条件をクリアできれば月額6.4万円まで無利息

日本学生支援機構の奨学金の場合、第1種奨学金であれば「無利息」、第2種奨学金であっても上限は3%です。

もちろん、在学中は無利息なのも利用者が多い理由です。

第1種奨学金 第2種奨学金
借りられる金額(月) 45,000円~64,000円 3万円、5万円、8万円、10万円、12万円のいずれか
金利 無利息 上限3%(在学中は無利息)
家計条件(※) 世帯年収801万円以下 世帯年収1,171万円以下
成績の条件 1年次は高校の最終2カ年3.5以上、2年次以降は大学の学部内で上位1/3以内 出身校、大学での成績が平均水準以上で、学習意欲があり確実に卒業できる見込みがある

※世帯人数、大学が国公立か私立か、親がサラリーマンか自営業かなどによって異なります。

この奨学金の場合、申し込み時期が原則春のみとなっており、期限を過ぎると申し込めません。

ただし病気や失業、災害など突発的な事態の発生に対しては、「緊急採用(応急採用)」という枠を設けています。

 

40%が税金、60%が返還金なので借りたら必ず返すこと

「うちは条件をクリアできてるかな?」と疑問に思うのであれば、まずは日本学生支援機構に直接問い合わせをしてみてください。

なお、返済回数に関しては、借りたお金の総額や返済法によって決まります。

例えば毎月3万円奨学金を4年分借りた場合、156回払いで13年間の返済期間となります。

 

最近はこうした貸与型奨学金の滞納者が増えています。

本人も連帯保証人である親も返済できないので、自己破産の連鎖に追い込まれてしまう家庭も少なくありません。

日本学生支援機構の場合、その財源は40%が税金、60%はお子さんが返す「返還金」です。

たとえ悪意がなくとも、返さないことで財源が減れば、利用条件はますます厳しくなります。

勉強したくても学費が払えずに仕方なく退学…という子供たちが増えてしまうことにもなりますので心してください。

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→奨学金を払えないと自己破産?延滞しそうな時の対応と救済策

 

バイトをしたり、祖父母から生前贈与を受けることも

バイトや生前贈与

重要なのは、学費を「払えそうにない」とわかった段階で、大学の「学生課」や「生活担当窓口」などへ相談することです。

また、ご家族でもここでご紹介した解決法について話し合ってみましょう。

大学は学費が払えなければ、「除籍」になってしまう可能性が非常に高くなります。

何よりもお子さんの気持ちを尊重し、一緒に考えることが重要です。

 

家計の事情をきちんと話した上で「どうするのか?」を話し合い、いざとなればお子さんが休学したり、バイトをして学費を稼いだりするという選択肢もあるでしょう。

あなたやご主人(奥様)の親御さんへ「孫のために生前贈与として援助して」といったお願いをしてみるのもありです。

お子さんが学費を稼ぐためにアルバイトをするというのは珍しいことではありませんし、大学内でもアルバイトの紹介をしています。

もちろん、勉強に著しく支障が出るようでは困りますが、バイトをしてでも大学に通い続けたいのであれば、検討する価値があります。

是非、この機会にご家族みなさんで話し合って一番よい解決方法を見つけてください。

 

4U5V1065 監修者:福谷陽子
元弁護士 ライター

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