「どうしてもツケが払えない…」
普段真面目な人ほど夜の世界…ホストクラブにハマりやすい、と言います。
ハメを外しすぎて遊びすぎ、支払いが多くなると、「ツケ」ておくことも多いですよね。
業界用語では「売り掛け」とも言うこのツケには、支払期日が決められています。
- もしもこの支払期日までにお金が用意できなかったら…。
- ツケがどんどん膨らんだら…。
- ひとりでは支払えないような金額になったら…。
どうなってしまうか、不安ですよね。
ここではホストクラブのツケ(売り掛け)を払えない場合の対処法をご紹介します。
ツケが払えない場合、様々な事件に巻き込まれてしまうおそれがあります。
ホストから闇金の利用を促されても、決して利用しないようにしてください。
- 法外な利息を請求された
- 暴行を受けた
- 自宅や職場に押しかけられた
こうした場合は弁護士に相談のうえ、必要に応じて告発することもできます。
継続してそのホストクラブに通いたい時には、カードローンの利用を考えましょう。
ツケがどうしても払えない…そんな時の対処法4つ
ホストクラブのツケが払えない場合、できる対処法は以下のとおりです。
- 分割払いで支払う
- クレジットカードで支払う
- 法外な利息の場合は弁護士に相談する
- 大手消費者金融カードローンを利用する
内容証明郵便を送付し、分割払いで支払う
どうしても支払期日に間に合いそうにない、という場合は、分割で支払うことを申し出ましょう。
未収の売り掛けはホストの給料から天引きされることになるので、彼の怒りを買うことになる可能性が高くなります。
もちろん口頭で伝えては何が起こるかわかりません。
「内容証明郵便」を作成し、店宛てに送付することで返済の意志と計画を伝えてください。
内容証明とは、「いつ」「誰から誰に」「どんな内容」の文書を送ったか、郵便局が証明してくれる制度。
あとになって「こんな文書は受け取っていない」と言われないようにするための策です。
内容証明は裁判でも使える大きな証拠となります。
自分で書くこともできますが、専門家に頼むのであれば、以下のような使い分けをしましょう。
弁護士 | 裁判に発展しそうな場合。相手と交渉する代理人が必要な場合。 |
行政書士 | 内容証明の作成のみ。文書の発送だけで決着しそうな場合。 |
また内容証明を送った後は、その返済計画に則って返済していく必要があります。
返済を怠れば、逆にその内容証明が相手方の証拠になってしまうためです。
クレジットカードで支払う。手数料を取られたらカード会社へ連絡しましょう
ホストクラブの多くでは、クレジットカードの支払いに対応しています。
その場で現金で支払わなくても、クレジットカードの分割機能を使っても大丈夫です。
またキャッシング枠が使えるのであれば、それを利用してもOKです。
※利子が高くつくので、使用時には要注意しましょう。
手数料の提示はカード会社との契約違反になる
しかし、「カード決済だから」という理由で、手数料を提示するホストクラブもあります。
1割程度の手数料ですが、これは本来支払わなくてもいいものです。
普段の買い物でカードを使っても、一括なら手数料を取られることはありませんよね。
手数料を請求されたら、VISA・JCB・MasterCardなど、そのクレジットカード会社に連絡しましょう。
店側に指導が入るほか、提携を解除するなどの措置が取られます。
法外な利息の場合は弁護士に相談する
ホストとの売り掛けは、ほとんどがそのホストとの「個人間借金」として扱われます。
本当は店の売上になるものなので、「お店と客」の売り掛けとして扱われなければいけません。
この2つの違いは、ずばり「上限利息の違い」です。
出資法のヤバすぎる金利。1ヶ月で1万円以上も利息がつく
個人の借金において、「出資法」という法律では、上限金利が「年利109.5%」に設定されています。
これがどのくらい暴利なのかと言うと、一般的なカードローンの上限年利が18%です。
これは、カードローンで適用されるのが「利息制限法」という別の法律であるためです。
20万円を30日間借りた時にかかる利息を実際に計算してみましょう。
上限金利 | 利息 | 総支払額 | |
個人の借金 | 109.5% | 20万×109.5%×30日÷365日 | 218,000円 |
カードローン | 18.0% | 20万×18%×30日÷365日 | 202,985円 |
信じられないほどの差がついたのがわかります。
ホストは客から少しでもお金を取るため、「個人間の売り掛け」として利息を請求するのです。
個人間の貸し借りでは利息制限法が優先される
しかし、お金の貸し借りにおいて優先されるのは「利息制限法」です。
もしもこうした法外な利息を請求された場合、それは闇金と何ら変わりません。
すぐに弁護士に相談したうえで、代理人として店側と交渉してもらいましょう。
またすでに利息分を支払っていても、法外である場合には返還を求めることができます。
大手消費者金融カードローンを利用する
ホストクラブで支払いに困ったとき、勧められる金融機関の大半が闇金です。
闇金で借りさせ、返済に困ったら風俗に落とす…というのは常套手段です。
絶対に闇金ではお金を借りず、大手消費者金融のカードローンを利用してください。
「お金を借りる」ことに抵抗があるかもしれませんが、闇金より余程マシです。
CMで名前を聞くような大きな業者であれば、女性専用コールも備えています。
事情を話しにくいのであれば、WEBからの申し込みだけで契約できるカードローンもあります。
絶対に闇金は利用せず、大手カードローンを使うようにしてください。
売り掛けを払わないとどうなるの?催促や督促が行われることも…
それでは、売り掛けが払えない場合、どのようなことが起こるのでしょうか。
具体的な事案やニュースを交えて、そのリスクを見てみましょう。
- ホストから脅迫され、催促を受ける
- ツケの金額を増やされる
- 闇金を紹介される
- 風俗で働かされる
ホストから脅迫され、催促を受ける
場合によっては、ホストから強引な催促・督促を受ける場合があります。
- 財布からお金を抜き取られる
- 身分証を取られる
- 暴行を受ける
- 自宅や職場にまで押し掛ける
しかし、こうしたことはすべて法律違反、もしくは犯罪行為です。
特に家族や友人、職場にまで被害が及ぶことを恐れる方も少なくないでしょう。
そういったことになる前に、速やかに弁護士に相談してください。
違法行為の証拠が取れた場合、警察に告発することも可能です。
ツケの金額を増やされる
上記でも触れましたが、法外な利息については支払う必要がありません。
利息制限法を超える利息に関しても支払う必要はありません。
- 利息
- 分割手数料
- 罰金
- 遅延損害金
こうしたお金を要求された場合は、それが正当なものであるかどうか確認してください。
お酒で気持ちが大きくなっていたとしても、支払い面だけは要チェックしておきましょう。
闇金を紹介される、風俗で働かされる…飛ぶことのリスク
平成25年の事件ですが、ホストクラブの女性客に売春を強要させるということがありました。
参考:https://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/140309/evt14030917510018-n2.html
これは本当に醜悪な事件で、借金を返済するために売春させていた、というものです。
この事件の被害者はホストクラブから遠ざかり、いわゆる「飛び」を行おうとしていました。
それでも偶然容疑者に見つかってしまい、こうした事件に巻き込まれています。
もちろんすべてのホストクラブにこうしたリスクが考えられるわけではありません。
しかし、こうした事例は少なくなく、以下のような流れは常套手段です。
1 | 売り掛けの未収をわざと発生させる |
2 | 闇金を使ってでも払ってほしいと頼み、借金させる |
3 | 返済を滞らせ、返すには風俗しかないと脅す |
4 | 風俗で働かせて、その売上を搾取する |
5 | 借金を完済できないようにする |
闇金よりもよっぽど悪意のある行為ですよね。
こうした事件に巻き込まれないためにも、早い段階から専門機関へ相談してください。
まとめ:「自分だけは大丈夫」は通用しない。売り掛けの始末はきちんと行うこと
記事を読んで、なんとなく「現実味がないな」と感じた方も多いのではないでしょうか。
確かに漫画やテレビの中だけの世界のようにも思えますよね。
しかし実際に事件が起こっている以上、明らかな悪意が存在していることは間違いありません。
「自分だけは安心」「このホストクラブは安心」
そう決めつけてしまうことなく、夜の世界には常にリスクがあるものと考えてください。
どうしてもツケが払えない、間に合わない時には民間のカードローンの利用を検討しましょう。
闇金を利用したが最後、巨悪に巻き込まれてしまうことになります。