一生に一度の成人式。
子どもから大人になるための大切な儀礼のひとつでもありますよね。
特に女の子は、ここではじめて振袖の着付けをするという人も多いかもしれません。
ですが、振袖はとにかく高額な商品です。
大体はお母さんのお下がりか、もしくはレンタルして準備を整えます。
また費用としてはヘアセット、メイク、着付け、前撮り代と、かなりの大金が必要です。
「お金がなくて、せっかくの成人式が…」
「一人娘のために、きちんとしたものを用意したいのに…」
ここではそんなことにならないよう、成人式にかかる費用についての対応策をまとめました。
成人式の参加そのものには費用はかかりません。
しかし以下の項目についてはある程度の出費が必要になります。
- 振袖代
- 着付け代
- 前撮り代
- ヘアセット・メイク代
- 食事代
おおまかな相場としては、総額で20万~40万円程度が一般的のようです。
こうした費用が用意できない場合、人生においてひとつの切れ目である成人式に、大きな後悔を残してしまうかもしれません。
親子できちんと話し合い、振袖を着るのか、そうしないのか、納得したうえで成人式に臨みましょう。
成人式の費用が払えないときの対応策。振袖費用を抑える方法まとめ
成人式への出席そのものにお金はかからなくても、その準備は大変です。
ヘアセットにももちろんお金がかかり、1年前から予約を受け付けている美容室も多いです。
特に、女性の着る「振袖」は、数十万円以上もの費用が必要となります。
成人式の費用総額を抑えるポイントは、まさにこの振袖代にあります。
では、実際に振袖費用を抑える方法を見ていきましょう。
- レンタルする
- 県民共済を利用する
- リサイクル品を利用する
- 親や親戚、知り合いに借りる
- ローンを組んでみる
- 美容室に相談する
- カードローンの利用は最終手段
ネットレンタルで振袖を借りる。1万円以下もあるけど、早めの予約が肝心
まずはじめに思いつくのは、「振袖をレンタルする」という方法ではないでしょうか。
最近では店舗に行かなくても、ネットで簡単に申込むことができるようになりました。
レンタル料金の価格帯は、各レンタルサイトによってバラつきがあります。
いくつか代表的な着物・振袖レンタルサイトを挙げてみましょう。
サイト名 | 価格帯 | 備考 |
RENCA(れんか) | 19,800円~ | フルセット |
着物レンタル館 | 19,800円~ | 12月で受付終了 |
好日屋 | 9,800円~ | 楽天市場店 |
京都かしいしょう | 19,800円~ | 予約は12月31日まで |
FURISODE GIRLS | 25,800円~ | 1年前から予約受付 |
夢館 | 9,720円~ | 各種プランあり |
こうした振袖レンタルを利用すれば、比較的リーズナブルに振袖を借りることができます。
借りられる期間に注意すれば、前撮り撮影でも同じ振袖を着ることができるので便利ですね。
ただし、利用するにはいくつかの注意点があります。
フルセットで届くけど、着付けは自分たちで行う
振袖レンタルを利用すれば、ほとんど場合着付けに必要なものがフルセットで借りられます。
- 着物と帯
- ショール
- 半衿
- 長濡絆
- 重ね衿
- バッグ
- 草履
- 帯締め
- 帯揚げ
- 帯まくら
- 足袋
- 前板・後板 など
こうしたセット内容は、レンタル先によって少しずつ異なります。
事前に何が必要なのか、何がセットになっているのか、予めチェックしておくことが重要です。
またレンタル店では、「当日の着付け」までは行ってくれません。
(セットプランとして用意している店もありますが、料金が上乗せされます)
ヘアセットやメイクと一緒に、美容院に着付けをお願いするようにしましょう。
成人式シーズンの利用は料金が高くなる…早めの予約が重要
どんなに安い料金を提示していても、実際に借りてみると意外に費用が膨らむことがあります。
特に成人式シーズン(12月末~1月成人式まで)は、料金が割増されている店もあります。
また多くの店舗で、12月中に翌年の成人式のレンタル予約受付を終了しています。
ギリギリになると高額なものか、あったとしても好みの衣装でないことがほとんどです。
早ければ4月から翌年の成人式の振袖レンタル予約が始まるので、できるだけ早く目星をつけておくようにしましょう。
汚してしまった場合は弁償!安心プランの利用が推奨されている
成人式では、そのまま同級生たちと食事に行くこともよくあります。
ふとしたことで「レンタルした振袖を汚してしまう」ことも考えられますよね。
程度にもよりますが、汚れやシミがついた場合、「修理代」を請求されることになります。
そこで、ほとんどのレンタル店で「安心パック」という制度が設けられています。
これは一律料金を先に支払うことで、万が一汚してしまった時も修繕費が必要ない、というもの。
1000円程度で利用できますので、余裕がある場合はつけておくようにしましょう。
県民共済で安く着物を購入する…当日加入でも利用できる場合あり
県民共済とは、その都道府県に住んでいるか、もしくは勤務している方が加入できる保障のことです。
生命共済、火災共済といった保障があり、加入していると様々なサービスが受けられます。
そのなかに、「成人式用の振袖を販売する」サービスがある都道府県があります。
いくつか代表的なものを紹介していきましょう。
埼玉県の県民共済は、振袖が仕立て代込みで69,700円!
最も有名なのは、埼玉県民共済の成人振袖販売です。
レンタルではなく買い切りで、29点フルセットで69,700円(+税)と、リーズナブルな価格で購入できます。
また特典として、前撮り・後撮り撮影が14,200円(+税)で利用可能です。
振袖販売会の日程は年5回、納品までに3ヶ月ほどかかるので、早ければ早いほど良いでしょう。
また県民共済に加入していなくても、販売会当日に加入手続きすることもできます。
参考:https://saitama-kyosai.or.jp/furisode/index.html
宮城県では買い切りで88,600円(+税金)
同様のサービスは宮城県でも行われています。
こちらは埼玉県民共済より少し高く、10万円近い費用が必要になります。
販売会は年4回ですが、セット内容は充実しています。
参考:https://miyagi-kenminkyosai.jp/furisode/
群馬県の県民共済は振袖レンタルに対応。価格は24,000円~
群馬県民共済では、フォトスタジオと連携した特別価格で振袖をレンタルできます。
振袖レンタル料金は24,000円から。
また着付けやメイクのついた「お出かけパック」は、63,500円からとなっています。
こうした特典は、すべての都道府県の県民共済にあるわけではありません。
予め自分の入っている県民共済にこうしたサービスがあるかどうか確認しておいてください。
参考:https://www.gunmakenminkyosai.or.jp/isyo/753.html
リサイクル品を利用する。アンティーク着物の販売店を狙おう
実は着物や振袖にも「リサイクル品」「中古品」「アンティーク着物」が存在します。
状態や素材にもよりますが、安ければ1万円以下で購入できるものも多いです。
楽天市場やメルカリなどでも出品されているので、ポイント利用が可能な点もありがたいですね。
ただし、サイズや状態を実際に見られるわけではないので要注意。
またフルセットでの販売ではありませんので、着付けに必要なアイテムは別途揃えなければいけません。
参考:https://www.net-shinei.co.jp/
親や親戚、知り合いに借りる。頼れるところは全部当たってみよう
これに関しては、「それができないから困っている」という声も聞こえてきそうですね。
振袖費用を最も節約できる方法は、やっぱり誰かから借りること。
母親やおばあちゃん、親戚や知り合いなど、当たれるところすべてに打診してみてください。
柄にはこだわらないから、どうしても成人式で振袖を着たいという旨を伝えるようにしましょう。
成人式は一生に一度きり、あとになって取り返せるものではありません。
ただし、着たい振袖や柄にこだわりがある場合には向かない方法でもあります。
ローンを組んで振袖を購入してみる。悪質な押し売りには気をつけて
着物や振袖はピンキリですが、相場としては20万円以上することがザラにあります。
もちろん一括で購入することは難しいので、ショッピングローンを利用することになります。
店舗によってはレンタルでもローン利用が可能なので、相談してみるのもアリでしょう。
ただし呉服屋によっては、高額な商品を押し売りするようなケースもあります。
- 伝えた予算以上のものを勧められる
- その日のうちに契約を勧められる
- 勧誘やDMがしつこい
- 粗品を押し付けられる
こういった事例は「展示会商法」として、消費者センターでも注意喚起されています。
大手呉服屋の展示会でも、こうした押し売りが行われる可能性は充分にあります。
ローンを組む時は充分に納得したうえで、くれぐれも場の状況に流されないよう気をつけてください。
美容室に相談する。レンタル・着付け・撮影までフルセットで費用を抑えよう
どんなに安く振袖をレンタルしても、着付けやヘアセットで費用がかかったら意味がありません。
美容室によっては、振袖レンタルから撮影までをセットバックにしている店舗があります。
大阪のCAPAでは、コーディネートからしっかり考えてくれる
大阪東住吉に店舗を構えるCAPA.では、早い段階からスタイリストがコーディネートしてくれます。
試着会や前撮り撮影、もちろん当日のヘアセットまでついて、価格は10万円~30万円です。
振袖だけに20万円かけることを考えると、かなり費用を抑えることができるサービスですね。
参考:https://www.capa-hair.com/furisode
こうした店舗探しは難しいですが、行きつけのサロンに相談してみるのも1つの手。
早い段階で予約が埋まってしまう可能性もあるので、予約開始時期を見逃さないよう注意しましょう。
最終手段はカードローンの利用…よく相談して借入しましょう
とはいえ、一生に一度きりの成人式。
自分好みの振袖を着て参加し、写真を残したいという女性もたくさんいます。
振袖販売会やレンタルでは、これだ!と思うような着物が見つからないかもしれません。
あったとしても高額で、とても手が出せるものではないかもしれません。
本当の本当に、どうしても着たい振袖がある時には、カードローンの利用を検討してください。
20歳になると、自分の意志でお金を借りることができるようになります。
もちろん借りるのは本人でも、両親であっても構いません。
定期的な給与収入がある人であれば、審査に通る可能性は充分にあります。
しかし長期にわたる返済になると、利息が増え、その後の生活がままならなくなる危険もあります。
- 一人暮らしを考えている方
- 奨学金の返済がある方
- アルバイトを続けられない方
上記の条件に当てはまる方には、カードローンの利用はおすすめできません。
自分の意志で、と前置きしましたが、決して自分ひとりの判断でカードローンは使わないようにしましょう。
大金を借りずに振袖を着る方法は、このページでもお伝えしたとおりです。
安易な借入は、その後の生活を大きく狂わせてしまう原因になります。
できることをすべてやって、それでもダメな時にだけ、この方法を検討してみてください。
男性もお金がかかる?最近は就活に使えるスーツが主流です
このページでは主に、女性の振袖代をいかに抑えるかについて紹介してきました。
一方で男性の場合、成人式で着用するのは主にスーツ、もしくは袴です。
最近ではスーツが主流となっており、その後の就活でも使えるものを購入する方が多いです。
前撮り撮影をする場合は袴を着る方もいますが、大半はレンタルで済ませてしまいます。
男女関係なく、「早めの予約と前撮り撮影」が成人式を左右する!
総務省統計局によると、平成29年度の新成人人口は123万人と、2年ぶりの増加傾向にありました。
ちなみに男女別で言うと、男性は63万人、女性は60万人という内訳です。
参考:https://www.stat.go.jp/data/jinsui/topics/topi980.htm
毎年100万人以上もの新成人がいるということは、それだけ予約も殺到するということ。
東京や大阪などの人口密集地域では、どれだけ早く予約をするかが費用を抑えるカギとなります。
衣装やメイクは1月~4月に予約、前撮りは5月~6月には終わらせよう
着物レンタル店や美容室では、翌年の成人式に向け、1月~4月ごろから予約を受け付けている店舗が多いです。
人気のセットやパックはすぐに受付が終わってしまうため、予約開始と同時に申し込んでおくようにしましょう。
また成人式当日の撮影は慌ただしくなってしまうため、できるだけ避けておきたいですよね。
前撮り撮影は七五三の関係で10月~12月が最も混雑するため、5月~6月に終わらせておくのがベストです。
まだまだ先のことだからと放ったらかしにしていると、余計な費用がかさんでしまいます。
一生に一度きりのことだからこそ、手を抜かず丁寧にこなしましょう。
まとめ:スーツで参加する人もいるけど…やっぱり華やかな振袖を着てみたい
洋服が当たり前になった現代社会で、振袖を着る、という経験はごく限られたものです。
着物が好きな方以外では、はじめて着付けてもらうという新成人がほとんど。
朝早くからとっても大変ですが、振袖姿の女性が揃う姿は壮観ですよね。
それでも、やっぱり「スーツでいいよ」という方はいます。
親に負担をかけたくない気持ち、そもそも振袖を着たくないという気持ち。
べつに成人式なんて参加しなくてもいい、という若者が増えていることもまた事実です。
本当に振袖を着たいかどうかは、親子同士、よく相談して決定してください。
それもできるだけ早く、まだピンとこないうちから話し合っておきましょう。
ギリギリになって「やっぱり着たい」、あとになって「着ておけばよかった」では遅いのです。
多額の費用が必要なことだからこそ、じっくりと時間を取って話し合う機会を設けましょう。