ここでは飲酒運転の罰金について解説していきます。
飲酒運転はその違反内容によって支払う金額が異なり、罰則も異なります。
内容によっては100万円近い罰金を科せられることもあるので、急には払えないという人も中にはいます。
そこで、飲酒運転の罰金相場や払えないときの対処法について解説していきます。
飲酒運転をしてしまったら、罰金が課せられます。
さらに、負傷者を出すような事故を起こしてしまうと罰金だけでなく、慰謝料が発生してしまいます。
どうしても罰金が支払えないが、刑務所に収監されたくないという方は、キャッシングに頼るのも一つの方法です。
飲酒運転で大きな事故を起こしてしまうと、怪我をさせた方やそのご家族はもちろん、あなたの家族も辛い思いをします。
手遅れになる前に、飲酒運転をしてしまうとどうなってしまうのか、詳しく説明していますので、ぜひ本文をご一読ください。
飲酒運転の処罰について
軽い気持ちで飲酒運転をし、事故で取り返しの付かないことになっては大変です。
飲酒運転をするとどうなってしまうのでしょうか？以下の３つの疑問に答えていきます。
- 飲酒運転はどんな罰則になる？
- 死傷者が出た事故の場合の刑罰は？
- 同乗者も刑罰対象になる？
飲酒運転はどんな罰則になる？
飲酒運転は大きく分けて、酒酔い運転と酒気帯び運転があります。
運転者の状態によって刑罰が決まってきます。
| 状態 | 刑罰 | 違反点数 |
| 酒酔い運転 | 5年以下の懲役又は100万円以下の罰金 | 35点 |
| 酒気帯び（0.25mg以上） | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 | 25点 |
| 酒気帯び（0.15～0.25mg） | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 | 13点 |
尚、酒酔い運転とは明確なルールがあるわけではなく、警察官の判断によって酒酔い運転かどうかが決まります。
判断する材料は下記のような事です。
- 質疑応答がしっかりしているか
- 正確な判断ができているか
- 錯乱状態でないか
- 正しい反応を示しているか
- まっすぐに歩けるかどうか
よく検問で色々とチェックをする警察官がいますね。
そういったときに酒気帯び運転だけでなく、酒酔い運転になっていないかもチェックしています。
そして酒気帯び運転にあたる呼気中アルコール濃度の0.15mgというのは、体重やアルコールの血中濃度などによって変化します。
そのため、一概にどの程度というのは難しいのですが、イメージとしてはビール1缶（350ml）を全て飲むとアウトでしょう。
ワインなら135ml、日本酒なら100ml程度といわれています。
そして違反点数ですが、0.15mgから0.25mgの酒気帯び運転の場面は、違反点数は13点。
この場合は3ヶ月（90日間）の免許停止処分となります。
違反点数25点は免許取り消し2年間、違反点数35点だと免許取消3年間となります。
飲酒運転で死傷者が出るような事故を起こした場合の刑罰
飲酒運転をして、しかも死傷者が出るような事故を起こした場合は更に厳しい刑罰が待っています。
その場合は危険運転致死傷罪、あるいは自動車運転過失致死傷罪のどちらかに該当します。
| 罪状 | 状況 | 刑罰 |
| 自動車運転過失致死傷罪 | 死亡、負傷 | 7年以下の懲役もしくは禁錮又は100万円以下の罰金 |
| 危険運転致死傷罪 | 死亡 | 15年以下の懲役 |
| 危険運転致死傷罪 | 負傷 | 1年以上の有期懲役 |
飲酒運転をして正常な判断ができなくなっていた場合に事故を起こすと、大体が危険運転致死傷罪にあたります。
相手が亡くなられてしまうと執行猶予はつかず、すぐに有期懲役となるケースが大半です。
有期懲役が1年以上ということで非常に刑罰が曖昧な部分もありますが、死傷者が多く、悪質と判断される10年、15年となることもあります。
危険運転致死傷罪として振り返ると、過去には懲役16年が確定した例もあります。
飲酒運転で事故を起こすと同乗者も刑罰対象に
飲酒運転の事故を起こすと、運転者だけでなく同乗者に対しても刑罰が与えられます。
| 対象者 | 状態 | 刑罰 |
| 車両提供者 | 運転者が酒酔い運転 | 5年以下の懲役又は100万円以下の罰金 |
| 車両提供者 | 運転者が酒気帯び運転 | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 |
| 酒類の提供者、車両の同乗者 | 運転者が酒酔い運転 | 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金 |
| 酒類の提供者、車両の同乗者 | 運転者が酒気帯び運転 | 2年以下の懲役又は30万円以下の罰金 |
お酒を提供したレストランや居酒屋、そしてお酒を飲んだ後に一緒に車に乗った同乗者も対象となります。
最近はレストランや居酒屋で運転手が飲酒をしていないか確認するところも増えてきましたね。
尚、飲酒運転者の車に同乗しただけでは罪に問われません。
例えばバスの運転手が実はお酒を飲んでいて、そのバスに乗ってしまった、などのケースです。
さすがにバスの運転手がお酒を飲んでいるなんて思っていませんから、当然そのバスに乗り込んでも罪には問われません。
ただ上記のような例を抜いて、運転手が酒に酔っていることを知らなかったというケースは稀なので、基本的には同乗者も処罰対象になることが多いです。
また、お酒に酔っていると分かりながら車を貸した人も処罰の対象となります。
飲酒運転の罰金の相場や支払わなかった場合の処罰
飲酒運転の罰金は、ケースによりますが、多くの金額を支払う必要があります。
- 飲酒運転をした場合の罰金相場はいくらか
- 罰金を払わないとどうなる？
以上の２点について、詳しくみていきましょう。
飲酒運転をした場合の罰金相場はいくらか
飲酒運転をした場合、酒酔い運転なら100万円以下、酒気帯び運転なら50万円以下とお伝えしました。
ただ非常に振り幅が広く、具体的にいくら払うのか分かりにくい部分がありますね。
大まかな相場としては、下記のような罰金になると想定されます。
【酒酔い運転で事故がなかった場合】
30万円～50万円
【酒酔い運転で事故があった場合】
80万円～100万円
【酒気帯び運転で事故がなかった場合】
10万円～30万円
【酒気帯び運転で事故があった場合】
40万円～50万円
飲酒運転自体、もちろんいけない事ではありますが、他人に甚大な迷惑をかけたかどうかでその罰金額も大きく変わってきます。
他人と接触事故を起こし、負傷させてしまった場合などは上限に近い罰金が科せられると思った方が良いでしょう。
あくまでも罰金だけの話で、さらに慰謝料などはもちろん別でありますから、多額の負担が待っています。
また、罰金は初犯かどうかで罰金額が変わると言われています。
当然2回目以降の再犯になれば、罰金額も増額します。
罰金を払わないとどうなる？
罰金は納付告知書を受け取った時に記載された納付日以内に収めないと、処罰対象となります。
いきなり処罰となるのではなく、まずは出頭命令が行われます。
そしてその出頭命令に従わなかった場合、検察官から収容状が送付され、それにも応じないと検察庁の徴収担当者があなたの家まで訪問に訪れます。
そこで身柄を拘束され、労役場留置施設へと移送されます。
そして、拘束期間は飲酒運転の内容にもよりますが、だいたい1ヶ月から2ヶ月程度。
罰金の支払いが困難と判断されれば、そこから強制労働へと移行していきます。
強制労働では罰金の支払額に達するまでそこで労働を行います。
だいたい日給5,000円程度といわれていますから、例えば罰金額が30万円の場合、60日間働くことになります。
刑法18条によって拘置所や刑務所での労働を行うことが義務づけられています。
飲酒運転の罰金を払わないと、ただ単に刑務所に収監されるという事ではなく、強制労働が待っていると頭に入れておきましょう。
罰金を払えないときの対処法とは
罰金は基本的に一括で全て支払うことが前提とされています。
しかし資金がすぐに用意できない場合は、検察庁に罰金の徴収相談を行うことで分割を了承してもらえるケースがあります。
ただ、その場合はどういった支払スケジュールを立てているのかなど明確な説明をする必要があります。
ただ単に払えないというだけでは受理されません。
徴収事務規程の観点から、必ずしも分割は認められているわけではないので、資金を早めに用意する必要があります。
罰金が払えない状態が続けば、それだけ拘置所や刑務所に収監される期間も延びてしまうので、家族の伝手などを頼ってできるだけ早くお金を集める必要があります。
結論、社会的立場を考慮し、出来るだけ早く罰金を支払うべき！
拘束期間が延びてしまえば、会社としても解雇などの処分を検討するでしょう。
恥を忍んででも、親や知り合いになんとかお金の相談をしてみることが必要です。
拘置所や刑務所に長い間いると家族にも迷惑が掛かってしまうので、出来るだけ早く支払う方法を模索しましょう。