あれもこれも欲しい!人の物欲はとどまることがありません。
ですが借金をしてでも買い物をし続けるとなると、もはやそれは病的と言えます。
俗に言う「買い物依存症」はストレスを抱えやすい女性に多い依存症の一種です。
ギャンブル依存症とは裏腹に、買い物依存症は精神疾患として確立されたものではありません。
しかし悩んでいる方は多く、克服を目指すNPO法人も設立されています。
とはいえ症状は人によって様々で、程度によって適切な方法があるわけでもないのが難しいところです。
ここではそんな買い物依存症について、いくつかの対応策を紹介していきます。
買い物依存症は、ストレスに打たれ弱い方が陥りやすい症状です。
精神疾患として認められてはいないものの、苦しんでいる人は少なくありません。
買い物をやめればすぐに治るというわけではないため、周囲の人の理解や協力が必要です。
周囲の人の理解が得られない場合は、地域の自助グループなどに頼ることも重要です。
詳細は本文を確認してください。
買い物依存症になりやすいのはどんな人?ストレスを抱えやすい真面目な人
買い物依存症になりやすいのは、ズバリ「ストレス」に弱い人。
ストレスの原因は様々ですが、以下のような気持ちの循環はとても危険です。
- 何らかの理由でストレスを溜めてしまう
- 買い物をするとそのストレスが解消される
- 買ったものは使わず、部屋の中に放置
- お金を使ってしまったことに罪悪感を抱く
- そのストレスでまた買い物をする
- 以降繰り返し
この繰り返しの中で、クレジットカードを余計に使ったり、借金をしてしまうことがあります。
またポイントを貯めるためだけに買い物をしたり、必要ないのに購入したり…。
こうした「物品の購入」という行動によってストレス解消を行っている方は要注意です。
なぜ買い物依存症になる?辛さを解消した瞬間を何度も繰り返したいから
では、なぜこうした行動によって買い物依存症になってしまうのでしょうか。
ストレスを発散する方法は人それぞれで、買い物だけでなくたくさん思いつきますよね。
スポーツ、カラオケ、映画・音楽鑑賞…ぱっと思いつくだけでも色々と挙げられると思います。
しかし、「高額なものを買った」瞬間のスッキリ感や高揚感は、その瞬間しか得られません。
パチンコで言うところの大当たりを引く瞬間や、ガチャでSSレアを引いた瞬間も同じです。
お金をたくさん使うことによって得られる興奮は、すぐに薄れていってしまいます。
ストレス解消法がそれしかない場合、何度も何度もその瞬間を繰り返そうとします。
例えばパチンコなら、「あとこれだけつぎ込めば当たるかもしれない」状態。
でも買い物であれば、お金があればすぐにでもストレス発散が可能です。
「お金を使うことでこのもやもやがスッキリ解消される」と脳が判断しているんですね。
心身が弱っていなければ自制が効くのですが、ストレスが溜まり過ぎていると、このストッパーが外れてしまうのです。
しかもより強い興奮を得るために、より高額な商品を買ってストレスを発散しようとします。
それが自分ではよくないと分かっていて、もちろん罪悪感だって抱きます。
罪悪感がストレスの引き金となり、また必要ない高額な買い物を繰り返してしまうのです。
買い物依存症は周囲の人の理解が必要不可欠。買い物をやめれば終わるものではない
よく、こうした症状に陥った人に対して「じゃあお金を持たなければいいのでは?」という的はずれな意見が寄せられます。
買い物依存症は、決して「買い物をやめればいい」だけで済む話ではありません。
こうした言葉は、その人にとって唯一のストレス解消法を奪ってしまうことになります。
するとお金が使えず買い物ができないばかりに、周囲に黙って買い物を繰り返します。
そうなると周囲から見えないところで借り入れをしたり、もっと症状が悪化したりすることも。
「買い物をやめなさい」とただ言葉を投げかけるのではなく、根本的な見守りが必要なケースも少なくありません。
もしも買い物依存症になったらどうすればいい?できるだけ早く理解者を作ろう
買い物依存症になりやすいのは、ストレスを抱えやすい女性が多いと紹介しました。
- 真面目で責任感がある
- 寂しがり屋だけど甘え方がわからない
- 自分を誰かに認めてほしい
- 人付き合いが辛く、友達は少なめ
- コンプレックスがあり、常に悩んでいる
- 趣味があまり多くない
こうした性質・体質を持つ方は、特に買い物依存症に陥りやすいと言われています。
買い物依存症だけでなく、ギャンブルやスマホアプリ課金依存など、一時のストレス発散がクセになってしまいやすいのです。
「もしかしたら、買い物依存症かも…」と思った時、まずはどういった対処を取れば良いのでしょう。
周囲の人に思い切って話してみる。「買い物をやめろ」と言われたらすぐに相談をやめること
すでに買い物が止まらなくなっている方にとって、少しずつ減らしていく…というのはなかなか難しいこと。
また一気にやめてしまえばストレス負担がかかり、反動でもっと買い物をしてしまう恐れもあります。
まずは周囲の人に現在の状況を打ち明け、客観的な判断を仰ぐことが重要です。
- 親や家族
- 精神科、心療内科
- 買い物依存症専門のNPO法人
しかしいずれの相談先でも、「買い物をやめればいい」と言われることがあるかもしれません。
特に家族は近すぎるからこそ理解され辛く、買い物禁止を強行されるケースもあります。
前項でも紹介しましたが、いきなりストレス解消手段を絶つのは危険です。
それぞれのペースで少しずつ克服に迎えるよう、相談先は慎重に選びましょう。
自分でできること。買いたくなったら一旦飲み込んで、そのまま家に帰ってしまう
買い物先で「これほしい!」と思ったら、すぐに購入を決めてしまっていませんか?
手にとってレジまで持っていく前に、一度だけ大きな深呼吸をしてみてください。
- 「これは本当に、今すぐに必要なものか?」
- 「家に代わりになるものはないか?」
- 「そもそも使うものなのか?」
- 「実際に買ってどんなふうに使うか想像できるか?」
- 「これを買って自分にどんなメリットがあるのか?」
お金は無尽蔵に増えたり、使えたりするわけではありません。
だから本来買い物においては様々な葛藤があり、色々なことを考えて購入を決めます。
ですが買い物依存症になると、こうした葛藤を踏み越えてすぐにお金を支払ってしまいます。
まずは一呼吸置くか、購入しようと思ったらそのまま一度帰宅してみましょう。
2日経っても頭に残っていれば、それは本当に必要で欲しいと思う商品です。
しかし「買いたい!欲しい!」という気持ちがすぐ薄れてしまうようなら、すっかり忘れてしまったほうが良いでしょう。
ですがほとんど無意識のうちに購入まで進んでしまっている場合、もっと根本的な対策をしなければいけません。
持っているクレジットカードを解約する。借り入れをしている場合は債務整理も視野に
ついつい無意識にカードで商品を買ってしまっている場合、クレカの解約が最優先です。
今やAmazon・楽天など、自宅にいても自由に買い物ができる時代。
いつでも便利な反面、しっかり管理しておかないと見境なくお金を使ってしまいます。
また当月の支払いにならないため、ついつい余計なものを買ってしまいがち。
手持ちのクレジットカードはできるだけ解約して、どうしても必要な1枚だけを残しましょう。
また買い物ですでに借り入れをしてしまっている場合、返済能力の有無が問われます。
借金が多額になり、返済できそうにない場合は債務整理を検討してください。
もちろん「いきなり自己破産!」というわけではありません。
借金問題に強い弁護士が、返済状況に合わせて適切な債務整理方法をアドバイスしてくれます。
いきなり法律事務所に飛び込むのはちょっと…という方は、ネット上からできる無料相談を試してみてくださいね。
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ストレスの軽減には掃除が最適!断捨離でどんどんいらないものを整理しよう
買い物依存症になると、どうしても部屋に物が溢れることになります。
中には買ったものの封を切らず、袋に入ったまま放置されている物もあるかもしれませんね。
「商品を買った!」という事実だけで満足して、実際に使わないものがたくさんある状態になっていませんか?
その状態こそがストレスを招き、さらなる買い物欲求を生んでいるものかもしれません。
部屋の中に物がたくさんある方は、今すぐに断捨離をはじめましょう。
断捨離といっても「捨てる」「捨てない」の二択だけではありません。
「捨てるもの」「1週間考えるもの」「捨てないもの」の三つに分けて考えます。
大切なものだけど捨てにくい、でも使わない…なんて立ち位置のものは真ん中に放り込みましょう。
「捨てるもの」の中でも、売却できそうなものは別の箱にストックしておくとGOOD。
今は買取業者が「買取専門ダンボール」を無料配布してくれる時代です。
事前にダンボールを受け取っておけば、断捨離をせざるを得ない状況に自分を追い込むこともできますね。
参考:https://www.kaitoriouji.jp/
断捨離するうえで重要なのが、「もったいない」という気持ちを一旦なくすこと。
一度でも「もったいないな」「あれに使えそう」と考え出すと、つい捨てられなくなってしまいます。
ここでは「もったいない」よりも、「これにお金を使っていたんだな」という再確認が重要です。
一人ではどうしようもない…自助グループを活用して克服を目指す
ここまでの道のりで少しでも「自分には無理そうだな…」と感じた方は、すでに症状が深刻化している可能性があります。
自分の気持ちや家族の援助だけでは克服が難しい場合、専門の医療機関にかかりましょう。
しかし2018年現在、買い物依存症は「依存症」としては疾患として認められていません。
そのためNPO法人や自助グループなどを頼り、定期的なミーティングへの参加を通して克服を考えていく必要があります。
買い物依存症をはじめ、依存症には完治がなく、克服するにも時間がかかります。
それでも、様々な人が同じ買い物依存症に悩み、苦しみながら克服を目指しています。
その原因が何なのか第三者の視点から見ることで、自分自身の客観視にも繋がるでしょう。
まとめ:ストレスや寂しさを解消する方法は、意外な方法にあるのかも?
「依存」とは、どんな人にも起こり得る症状です。
買い物、浪費、薬物、アルコール、ギャンブル、性依存、ゲーム、ネット、窃盗や万引…。
他の人から見れば「やめればいい」「やらなければいい」だけのことでも、本人にとっては本当に大きな壁です。
できるものならすぐにやめたいけど、気がつくと同じことをしてしまっているのです。
病気とは、第三者の力を借り、専門家の意見を聞いて、適切な薬を投与しないと治りません。
決して自分の強い思いややる気だけでは治らないんだ、ということを前提に考えていきましょう。
何がその行動に繋がっているのか、原因を解消しない限り、根本的な克服はできません。
しかし、日ごろのストレスをちょっとずつ発散する方法は、実は至るところに転がっています。
- スーパーでちょっと高めのお肉を買って食べる
- ヘアサロンでヘッドスパをしてもらう
- はり灸・マッサージを受ける
- 湯船に浸かり、ぼーっとする
- 簡単にできるストレッチやヨガ、筋トレを試してみる
- アラームをかけずに眠る
こうしたちょっとしたことの積み重ねが、意外なほどストレス軽減に繋がります。
すべて一度にやるのは難しいので、毎日の中で少しずつ試していきたいですね。
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